株式投資

モメンタムの見方&売買タイミングの見つけ方

モメンタム(momentum)とは、日本語に訳すと勢いやはずみという意味を表します。その言葉の意味から、相場の勢いや値動きの幅から、現在、株が買われすぎているのか売られすぎているのかを判断して、売買タイミングを把握する分析方法をモメンタムといいます。

このモメンタムはオシレーター系の指標の中で最もシンプルなもので、基本ともいえます。初心者には分かりやすい順張り(※)で利益を上げていく手法なので、まだ始めたばかりだという人は特に、この記事を読んで自分のものにしてしまいましょう。

※1 順張り
株価が上昇傾向(上昇トレンド)にあるときに買い、株価が下落傾向にあるときに売るといった、「株価の方向に合わせて売買する」方法

モメンタムの計算方法

計算方法は簡単で、現在の株価(終値)から一定日前の株価(終値)を引くだけです。

 

例の図のように株価が変化した場合、今日の10日モメンタムは、500円-450円=50円となります。この計算式で算出した数字が0(ゼロ)以上ならば強気相場、0以下ならば弱気相場と判断されます。

この例では現在と10日前の株価を比較しましたが、一般的に日足では10日前のほかに15日前や20日前、25日前と比較することもあります。また、日足だけでなく、週足でモメンタムを計算しても構いません。

モメンタムの使用日数】
日足・・・10日、25日
週足・・・9週、13週、26週
月足・・・3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月

モメンタムの見方

オシレーター指標には、下記2タイプの指標があります。

タイプA:決まった範囲を上下に動く(主に0~100)
タイプB:動く範囲が決まっていない

 

タイプAの場合、株価の動きに合わせて上下に動くので、決まった範囲を指標が超えたらそこが売買サインといった使い方をする場合が多いです。タイプAのRSIでいうと、「指標が80%を上回ったら買われすぎだから売りサイン、20%以下を下回ったら売られすぎだから買いのサイン」といったような判断になります。

一方、タイプBの場合、上限も下限も決まっていないため、株価の上昇に勢いがあれば指標はどんどん上がっていきます。

モメンタムはタイプBなので、株価上昇の勢いが強いほど、モメンタムの値も大きくなり、株価が下落傾向になるとモメンタムの値はマイナスになり、株価急落時にはモメンタムはマイナスの大きな値になります。逆に強い上昇の後に短期的な上昇をしてもモメンタムの値はあまり大きくなりません。

下の図は、トヨタ自動車(7203)の2016年3月~8月の日足チャートと10日モメンタムを比較したものです。

 

まず、株価が短期的な天井をつけたところを見てみましょう(4月下旬)。このとき、モメンタムも高い値をつけています。ただその後の短期的な天井では、モメンタムはそれほど高い値はつけていません。

↓↓↓

 

一方、4月上旬には株価が短期的な底を打っていて、モメンタムも低い値です。ただ、その後の短期的な底では、モメンタムはそれほど低い値にはなっていません。

↓↓↓

 

モメンタムで売買タイミングを判断する

モメンタムは指標の動く値の範囲が決まっていないため、RSIのように数字では売買のタイミングを見ることはしません。基本的に、モメンタムでは下記のサインが出た場合を売買タイミングと考えます。

【買いのサイン】
1.モメンタムが0(ゼロ)以下から0(ゼロ)以上に上抜けたとき
2.モメンタムが0(ゼロ)以上のところにあったものがさらに上昇したとき
3.株価が上昇しているときに、モメンタムが横ばいになっているとき

 

【売りサイン】
1.モメンタムが0(ゼロ)以上から0(ゼロ)以下に割り込んだとき
2.モメンタムが0(ゼロ)以下のところにあったのものがさらに下降したとき
3.株価が下降しているときに、モメンタムが横ばいになっているとき

 

ただ、株価がそう大きくない幅で上下するような銘柄の場合は、モメンタムもある程度の範囲の値を取る傾向があります。そして、モメンタムがその範囲の上限あたりまで来ると株価も天井を打ち、モメンタムが下限あたりまで来ると株価も底を打つ傾向が出ます。そういった場合は、モメンタムの値の範囲を見て、売買タイミングを判断することも考えられます。

下の図は、カゴメ(2811)の2013年7月~2016年8月の日足チャートと、10日モメンタムを比較したものです。これを見ると、モメンタムは「-10円」~「+10円」の範囲にほぼ収まっていることが分かります。

 

そこで、モメンタムが-10円を下回って反発して来たら買い、+10円を上回ったて反発したら売り、というような判断をすることも考えられます。

また、チャートの右端の方では、株価の動きが大きくなって、モメンタムも大きく上下するようになっています。このように、株価の動きが変わるとモメンタムも動きが変わりますので、その場合は判断方法を再考するようにします。

モメンタムを使う際の注意点

前項で、モメンタムの売買タイミングをお伝えしましたが、基本的にモメンタムが0(ゼロ)のラインを上抜けたら買い、割り込んだら売りとして考えます。しかし、0(ゼロ)のラインをモメンタムは頻繁に上抜けたり割り込んだりするため、ダマシも多くなります。

モメンタムを使う場合、2つのポイントに注意して、ダマシに合わないよう対策をしましょう。

モメンタムの平均線を活用する

モメンタムの平均線は、最近ではどこの証券会社のチャートでも、モメンタムを表示させると、自動的に移動平均線も表示されるようになっています。

そのモメンタムの平均線を活用することで、モメンタムの動きがより滑らかになり、0(ゼロ)のラインとの交差も少なくなるので、細かな値の動きでダマシにあう可能性は低くなります。

 

株価とモメンタム以外もチェックする

株価の動きとモメンタムの動きが最高値(または最低値)になったとき、それだけで満足して売買をするのではなく、他にもチェックしておくべきポイントがあります。

【チェックポイント】
・株価の変動に出来高が伴っているか
・株価の変動があきらかに目立っているか

上記ポイントを合わせて、売買タイミングかどうかを考えるとダマシにあう確率は低くなります。

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