急騰・急落の原因?相場を動かす5つの要人発言

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そもそも、要人発言って何?

「経済指標も何もないのに、いきなりローソク足が・・」
FX取引を始めて、誰もが1度は経験する突然の急騰・急落。チャートの変動要因は様々ですが、その理由の一つとして「要人発言」が挙げられるでしょう。FXのニュース・ヘッドラインには、頻繁に要人発言が出てくるのに気づいていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

要人発言の中でも「市場にサプライズを与える」「市場が注目している内容」は、時として為替のトレンドを一変させてしまうほどの影響力を持っています。そこで、市場が注目する要人とは誰か、どんな内容の発言が為替に影響を与えるのかを知っていれば、チャートの動きに一喜一憂するのではなく冷静に取引できるのではないでしょうか。

今回の記事では、世界の要人の概要・発言の紹介と実際のチャートを用いて詳しく説明していきたいと思います。

【要確認】アメリカ・EU・日本の要人5選

世界No.1経済大国・アメリカ代表

今のところ、アメリカは世界最大のGDPを誇りる、世界一の経済大国です。為替はドルを基軸通貨としているため、アメリカの要人発言はほとんどの通貨に強い影響を与えます。

アメリカの要人発言で注目するべき人物は「アメリカ大統領」と「FRB議長」です。では、順番に見ていきましょう。

【1人目】ツイート1つで相場が乱高下?トランプ大統領

2016年11月に中間選挙が行われ、ドナルド・トランプ氏が第45代アメリカ合衆国大統領に就任しました。それから数々の政策を次々に実行してきましたね。

例えば、イスラエル大使館のエルサレムへの移転、TPP脱退、イラン核合意離脱などの政策を実行してきました。最近では、2018年3月頃から始まった米中貿易戦争やメキシコとの国境の壁をめぐる与野党の対立などがニュースで取り上げられていますね。

過去にトランプ大統領は、突然の側近交代などの重大発表をTwitterで報告するなどの例があり、SNSを使った発言についても為替に影響を与える要因になっています。

トランプ大統領は、ドル高けん制をする発言をしており、そのたびにドルが買われ円高に振れる動きになっています。ドル高になってしまうとアメリカの製品が輸出しにくくなるという思惑でしょう。

「強いドルを望むが、他の国との貿易で著しく不利になる非常に強いドルは望まない」
2019年3月3日 【時事通信社】

金利引き上げを行うFRBを批判し、ドル高をけん制しました。

次にアメリカの金融政策を決定しているFRB議長についてご紹介しましょう。

【2人目】ドルの行く末はこの人次第。FRBパウエル議長

アメリカには、12の中央銀行がそれぞれの地域ごとに存在します。アメリカで州の独立性が非常に重視されていることは、それぞれの州で法律が異なったり、制度が変わったりしているなどの事例から理解できるでしょう。

しかし、米国全体で金融政策を決定しなければいけない場面もあります。そこで、各12の連邦準備銀行を維持しつつ発足したのがFRB(連邦準備制度理事会)です。FRBには紙幣を発行する機能はありませんが、各州の中央銀行を統括する役目を担っています。

2018年、新たにジェローム・パウエル氏がトランプ大統領によって指名されました。アメリカの金利政策はFOMC(連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee))で決定され、その後FRB議長の記者会見が行われます。この記者会見でのFRB議長発言は、今後のアメリカの金利見通しを見極める重要な指標となり、世界中の投資家が注目しています。

2018年12月にFRB議長の定例記者会見が行われ、為替や株価が大きく変動しました。注目された内容は、「2019年の利上げ」に関する内容です。2018年10月頃からの株価急落や景気減速背景などから、市場は、2019年の利上げ回数予想を0~1回と考えていました。

ところが、パウエル議長は、下記の発言をしました。

「2019年も緩やかな利上げを続け、予想を従来の3回から2回に修正する」

アメリカの金利が上がるとそれだけ企業はお金の借り入れがしにくくなりますので、一般的には株価急落の要因になり、FXでは金利が上がるドルを買う動きが強くなると考えられます。

以下がパウエルFRB議長発言直後のドル円の動きです。

図2(ドル円 12月19日 5分足 FRB議長会見直後の動き)

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パウエル議長が2019年の利上げ見通しを発表すると、ドルが買われ、112.100円台から112.600円台まで急騰しました。翌日(12月20日)になるとアメリカ株価急落の影響を受け、112.500円台から110.800円台まで急落しました。

図3(ドル円 5分足 12月20日)

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このようにFRB議長の発言は、為替の流れに強い影響を与えます。FOMCは年に8回開催され、日本時間では深夜となるため注意が必要です。経済指標としても重要ですので、開催の日付をあらかじめチェックしておくことが大切ですね。

統一はやっぱり幻?EU代表

1999年から単一通貨ユーロが導入され、EUの中央銀行としてECB(Europe Central Bank)がユーロ圏全体の金利政策を決定します。欧州はアメリカと並ぶ巨大な経済圏ですので、世界経済に与える影響は大きく、FXではユーロ関連通貨ペアに強力な影響を与えます。

【3人目】ユーロの行く末はこの人次第。ECBドラギ総裁

2011年11月よりECB総裁を務めているのは、マリオ・ドラギ総裁です。ECBでは6週に1回ごとに理事会が開催され、その後のECB総裁記者会見は市場の注目を集めます。アメリカと同じようにユーロ金利の利上げに関する発言には注意が必要です。

2018年には出口戦略が議論されていましたが、2019年3月の記者会見で大幅な金融政策の修正を図る発言がありました。
(※出口戦略・・景気が拡大したと判断し、財政支出削減に転換すること)

「金利利上げは2020年以降に延期し、超長期の銀行向け低利融資を再び実施する」
(ロイター通信 2019年3月7日付)

金利利上げに踏み切る時期を大幅に延期するという発言は、市場にサプライズを与え、ユーロが売られ、金利の高いドルが買われる動きが一段と強くなりました。

図4 (ユーロドル 5分足)

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半日ほどの時間で100PIP以上の下落となり、ECB総裁の発言がどれほど大きな影響を持っているのかが分かるでしょう。特に、政策金利利上げに関する発言には非常に敏感に反応する傾向になっています。今後もECBがいつ出口戦略を実施するのか引き続き市場の関心が集まるでしょう。

EU脱退は吉か凶か?イギリス代表

 イギリス関連のニュースは「EU離脱」に関するものが特に多いのではないでしょうか。2016年6月に国民投票でEU離脱を決定してから、様々なニュースと要人発言がありました。

特にイギリスのメイ首相は、EU離脱(ブレグジット)に関してたびたび発言をしています。離脱をめぐって様々な議論がなされていますが、なかなか結論が出ない状況が続いている状況です。

【4人目】ブレグジットの旗振り役。メイ首相

2016年、キャメロン前首相に代わって第76代イギリス首相にテリーザ・メイ首相が就任しました。2016年に国民投票によってEU離脱を決めてからたびたびEU離脱に関する政府の方針などについて発言をしています。

EU離脱の交渉の先頭に立っている首相の発言はポンド関連通貨変動の要因の一つです。時には、トレンドを大きく変えてしまうほど大きな影響力を持っています。

2018年12月10日、翌日にEUと合意した離脱案の議会承認を控えて次のような発言がありました。

「およそ2年の困難な交渉を経てこぎ着けた合意が、来年3月29日の離脱予定日を目前に英議会で否決された場合、英国の将来は完全に未知の領域に踏み込む。英国はブレグジットの選択肢を失う真のリスクと共に深刻な不安にさらされる」

英メールオンサンデー紙
図5 (ポンドドル 60分足)

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この発言を受けて、ポンドドルは250PIP以上の下落をしました。結局、12月11日の議会で離脱案承認が不透明なことから延期となり、2019年1月15日に歴史的大差で否決となりました。

2019年3月29日を“EU離脱の日”と決めていますが、合意なき離脱となるのか、離脱延期となるのか、ますますメイ首相や内閣などの側近の発言に注目が集まるでしょう。

世界3位の経済大国!日本代表

【5人目】さらなるバズーカはあるのか?黒田日銀総裁

日本ではリーマンショック以降、急速な円高が進行し、国内の景気に打撃を与えました。2013年に黒田東彦氏が日銀総裁に就任し、2013年4月に異次元金融緩和を開始すると発表しました。

異次元金融緩和とは、これまでとは次元の違う規模の緩和策を実施するという黒田総裁の発言からとられています。現在も物価上昇率2%を目標としていますが、5年以上経過しても達成できていないのが現状です。黒田総裁の発言では、追加緩和、物価上昇率達成見通しについての発言が注目されています。

2019年2月19日、衆院財務金融委員会での以下の質問に対して、黒田総裁の答弁が為替の流れに影響しました。

質問:「米国が利下げをすれば金利差が縮まる可能性があり、円高になる可能性がある。その場合は追加緩和を行う選択肢があるのかどうか。」

黒田総裁:「経済、物価に対して何らかの形で影響が出てきて、物価目標の達成に必要ということになれば、やはり追加緩和も検討していくことになる。」

すでに2回の追加緩和を実施している状況で、さらに追加緩和を検討する可能性に言及したため円安が急速に進みました。

図7(ドル円 5分足)
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黒田総裁の発言直後、20PIPほど急速に円安が進み、最終的には110.820台まで円安が進みました。最近では、世界の景気減速がささやかれており、日銀の対応にこれからも市場の注目が集まると思われます。

まとめ~発言1つで世界が変わることもある

ここまで、各国の要人発言について説明してきましたが、いかがだったでしょうか。ほとんどは金融政策の会合後の記者会見など予定されているイベントの中で発言されています。各国の金融政策会合後の記者会見などの日時をあらかじめ知っていくと慌てずに済みますね。

もちろん、唐突に発言のニュースが流れる場合があるので注意が必要です。各国で注目されている内容は異なりますので、どんなニュースが特に注目されているのかをチェックしてみるのはいかがでしょうか。皆様の日々のトレードに、この記事が役立つことを願っています。

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