MACD徹底解説!オシレーター・トレンド系としても使える万能テクニカルツール  

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
shutterstock_566255221

MACDについての序章とテクニカル指標としての役割

オシレーター系テクニカルツールの中に、MACD(通称:マックディ)と呼ばれるテクニカルツールがあります。正式名称は、英語で「Moving Average Convergence and Divergence」、日本語に直すと「移動平均線・収束・拡散法」となります。MACDとは英語の頭文字をとった名称です。名前だけ聞くとなんだか理解することが難しそうと思ってしまいますが、移動平均線が基本になっているテクニカル指標です。

MACDは、その移動平均線が接近したり離れたりする様子から、現在の相場に発生しているトレンド分析やトレンド転換を予測するためにも用いられます。MACDの特徴として、オシレーターとしてもトレンド系ツールとしても使える万能テクニカルであるという点を挙げることができます。では、MACDを見ると何が理解できるのでしょうか。それは、現在どの方向にトレンドが出ようとしているのかを予測することです。下図がMACDとチャートの全体図です。

ここではFXのMT4で説明していきますが、株式投資でもよくつかわれるテクニカル指標であり、考え方は全く同じです。この記事では、MACDがどのような考え方で作られているのか、実際の取引でどのように使うことができるのかについて説明します。ただシグナルを覚えただけでは、本当の力にはなりません。MACDの仕組みを知ることで、他のトレーダーの一歩先を行けるようになるでしょう。分かりやすく説明していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

図1:MACDとチャート全体図

macd1

MACDについて

MACDは、1970年代にジェラルド・アペル氏によって開発されたテクニカルツールです。MACDの移動平均線収束拡散法という正式名称からも分かるように、MACDは移動平均線を改良して作成されました。移動平均線と聞くと、多くの人がイメージするのが「単純移動平均線(SMA)」でしょう。しかし、MACDは通常の移動平均線(SMA)を進化させた「指数平滑移動平均線(しすうへいかついどうへいきんせん:EMA)」を基に作成されています。MACDの基本的な設定は以下のとおりです。

MACDヒストグラム:短期EMA=12  長期EMA=26
シグナル線=9

では、なぜ通常の移動平均線ではなく、指数平滑移動平均線(EMA)をMACDで採用しているのかについて説明していきましょう。
※今後、指数平滑移動平均線=EMA、単純移動平均線=SMAと表示して説明していきます

EMAはSMAの欠点を改良した移動平均線

10日移動平均線を例に二つの移動平均線の違いを説明します。

macd2
図2:SMAとEMA:EMAはより早く相場に反応している

10日単純移動平均線は、「10日間の終値の平均値」を表した線です。10日間の終値だけを用いて、移動平均線を作成しています。ですから、10日より前の終値の影響を受けることがありません。消えていく数値が極端に高かったり、低かったりすると移動平均線全体が大きく影響を受けてしまいます。

また、すべてのデータを均等に扱うので、10日間の中に極端に高い数値や低い数値があると移動平均線全体が影響されてしまいます。しかし、実際の相場では直近になればなるほどデータとしての価値は高く、過去になればなるほどデータとしての価値は低くなります。このような欠点を排除し、改良を加えたのが「指数平滑移動平均線(EMA)」です。

指数平滑移動平均線(EMA)は、簡単に言えば、「現在に近ければ近いほどデータとしての価値は高い!」という考え方から生まれました。つまり、直近のデータをより大切にしようという発想です。どのように計算するのかというと、直近のデータにはより大きな比重をかけます。そして、現在から離れていくほど比重を小さくしていきます。

そのようにすれば、直近の相場でトレンドが発生したときにいち早く反応することができます。SMAよりもEMAの方がトレンドをより早く掴むことができます。このような理由で、MACDではEMAを採用して計算されています。

MACDヒストグラムは何を示しているか

macd3
図3:MACDヒストグラムとシグナル線

※テクニカルツール全体を表す言葉=MACD
 構成しているツールを表す言葉=MACDヒストグラム
として説明していきます。

MACDヒストグラムの計算式は以下のとおりです。

MACDヒストグラム=12日EMA-26日EMA(日足の場合)

何も難しく考える必要はありません。シンプルに考えましょう。

この計算式から理解できるのは、MACDヒストグラムは12日EMAと26日EMAの差(間隔)を示しています。MACDヒストグラムの山が大きくなっているほど12日EMAと26日EMAの乖離が上方向に大きくなっていることを示しています。EMAの差が開いていく、つまり価格が上昇基調になっています。

MACDヒストグラムの谷が下方向に大きくなっている場合も同様です。それぞれのEMAが下方向になっており、価格が下落基調になっていると判断できます。

MACDのシグナル線は何を示しているのか

では、シグナル線について見ていきましょう。上記図3では②の赤い線がシグナル線です。シグナル線の計算式は次のとおりです。

シグナル線=MACDヒストグラムの9日EMA

つまり、シグナル線はシンプルにMACDヒストグラムの移動平均を表しています。MACDヒストグラムの山や谷を線にして滑らかに表したものです。では、なぜこのシグナル線が必要なのでしょうか。次の節で説明していきます。

MACDでの売買シグナル
(トレンド系ツールとしての使い方)

ここでは、MACDからトレンド分析をする方法と一般的なシグナルについて解説をしていきます。
移動平均線の代表的なシグナルに「ゴールデンクロス」や「デッドクロス」がありました。

ゴールデンクロス 買いサイン 短期移動平均線が長期移動平均線を上抜けること
デッドクロス 売りサイン 短期移動平均線が長期移動平均線を下抜けること

この原理をシグナル線とMACDヒストグラムに置き換えて考えてみましょう。

シグナル線とMACDのゴールデンクロス

上昇トレンドとMACDヒストグラムの関係性

1.MACDヒストグラムとシグナル線がゴールデンクロスする

⇔谷がだんだん浅くなり、2本のEMAが接近している
【図4】

macd4

2. MACDが0に近づいてゆく⇔2本のEMAがゴールデンクロスに向けて接近する

【図5】
macd5

3.MACDが0を超えて山を形成する段階になる

⇔2本のEMAがゴールデンクロスしたことを意味する
【図6】

macd6

4.MACDヒストグラムが山を形成し始める

⇔2本のEMAが上方向に乖離し始めている

【図7】
macd7

5.上昇トレンドが発生(全体図)

【図8】

macd8

→このことからMACD線とシグナル線のゴールデンクロスが発生したら、相場で上昇トレンドが来る前兆とみなし、早めに買いエントリーをすることができます。
下落トレンドの時も全く同じように考えましょう。

シグナル線とMACDのデッドクロス

下落トレンドとMACDヒストグラムの関係性

  1. MACDヒストグラムとシグナル線がゴールデンクロスする
    ⇔ヒストグラムの山がだんだん低くなり、2本のEMAが接近していることを示す
  2. MACDが0に近づいてゆく⇔2本のEMAがデッドデンクロスに向けて接近する
  3. MACDが0を下回り、谷を形成する段階になる⇔2本のEMAがデッドクロスしたことを意味する
  4. MACDヒストグラムが谷を形成し始める⇔2本のEMAが下方向に乖離し始めている
  5. 下落トレンドが発生

→このことからMACD線とシグナル線のデッドクロスが発生したら、相場で下落トレンドが来る前兆とみなし、早めに売りエントリーをすることができます。

ここまでMACDのトレンド系ツールとしての使い方を説明してきました。MACDの仕組みを知ることによって、ただ知識として覚えるだけではなく、理論に基づいて現在の相場を考察することができます。次に、MACDオシレーターとしての使い方について見ていきましょう。

トレンドの転換点を探る(オシレーターとしての使い方)

オシレーター(Oscillator)」という言葉には、「動揺すること、振動子」という意味があります。FXでは「買われすぎ、売られすぎ」を見るための指標で、MACDの他にも「RSI」、「ストキャスティクス」などが有名でしょう。レンジ相場ではとても有効に機能しますが、トレンド相場ではダマシにつながるケースが数多くあります。上限や下限に張り付いてしまい、トレンド相場が続くということも実際に起こります。

では、どのように使うことができるのでしょうか。それは、トレンド相場の勢いがなくなってきたときに起こる「ダイバージェンス」を確認することによって、トレンド転換をある程度予測することができます。

ダイバージェンスとは

ダイバージェンスとは、「逆行現象」のことです。上昇相場とMACDを例に考えてみましょう。通常、価格が高値を更新するとそれに伴ってMACDヒストグラムも山を形成し、高値を更新します。しかし、トレンド収束期には価格が高値を更新してもMACDヒストグラムが高値を更新できないという現象が発生します。

これが、「ダイバージェンス」と呼ばれる現象です。他のオシレーター系テクニカル指標でも同様の現象が発生することがあります。

ダイバージェンスはなぜ起こるのか

【図9】ドル円:ダイバージェンスが発生し、下落トレンドになった

macd9

MACDヒストグラムについて振り返って考えましょう。

先述した通りヒストグラムの山は「2本のEMAの差(間隔)」を示していました。

山が直近高値を更新できない⇔2本のEMAの間隔が縮小している

ということを示しています。EMAは先述したように相場にとても敏感に反応します。これらのことから、直近のMACDヒストグラムの高値を形成したときよりも上昇トレンドの勢いが弱まっているということを理解できます。
ですから、ダイバージェンスが起こるとトレンドの転換に警戒しなければいけません。下落トレンドでも同じように考えます。

MACDを使用するときに覚えておきたいこと

では、ここまでMACDのトレンド系ツールとしての使い方、オシレーター系ツールとしての使い方について説明してきました。ここでは、テクニカル分析でMACDを使う場合に覚えておきたいことを2点ご紹介します。

上位足ほど信頼性が高くなる

基本的にどの時間足でも指標として有効に使えます。しかし、注意するべき点は、短い時間足であるほどダマシが多く発生することです。

例えば、5分足ですと5分に1回ローソク足が更新されますので、日足に比べてシグナル発生回数は多くなります。日足の場合は1日に1回のみの更新ですのでシグナル発生頻度は低くなりますが、それだけシグナルの信頼性は高くなるでしょう。

MACDだけではなく他のツールも併用する

当然ですが、MACDのシグナルもダマシが発生する場合があります。重要なことは、「他のテクニカルツールと併用して使う」という点です。MACDでもシグナルが発生し、他のツールでも同じ売買シグナルが発生した場合、より取引が成功する確率が高くなります。MACDだけではなく、複数のテクニカル指標を用いて、慎重にトレード計画を立てるようにしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。MACDについて少しでも理解を深めていただければ幸いです。MACDは、シグナル線とMACDヒストグラムが交差することにより次のトレンド形成に備えることができます。

また、ダイバージェンスを確認することでトレンドが転換する可能性があり、利益確定・様子見などの判断を下すことが可能です。それぞれの特徴をうまく活用して取引に役立てていきましょう。

1日10分!初心者でも再現できるトレード手法


1日10分!
勝率71.4%以上!

初心者でも再現性の高いトレード手法


500回以上のリアル売買で検証。確率の原理で証明された

トレード手法を無料メール・動画講座で教えます。


詳細はこちら

\ 投資の学校プレミアムの購読はSNSが便利です。 /

コメントはこちらからどうそ

コメントを残す

*

CAPTCHA


※規約(個人情報の取り扱い)に同意して