会社四季報読み方~全体像と3つのチェックポイント~

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会社四季報とは、週刊東洋経済でおなじみの「東洋経済新報社」が年に4回販売している本です。本と言っても辞書のような厚さがあり(最近ではkindle版もある)、日本に上場している企業すべてを網羅しています。

投資で利益を上げていく上では、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の両方が必要です。会社四季報は、このファンダメンタルズ分析をするために欠かせないものだと言われていますが、辞書のような厚さを目の前にすると読む気も失せてしまう方も中にはいるでしょう。

しかし、通常プロの投資家(ファンドマネージャー)は自前でアナリストを抱えていることが多いのですが、個人投資家には自分専属のアナリストを雇うことはなかなか出来ることではありません。そんな個人投資家たちにとって「会社四季報」は、我々個人投資家が雇った個別株に対するアナリストからのレポートと言っても良いくらい、非常に役立つものです。

また、この「会社四季報」ではアナリストが200名以上在籍しており、すべての企業に担当記者がつき、しっかりと取材を行って情報を集めているところが凄いところです。読んでおいてまず損はないでしょう。

この記事では、そんな個人投資家のバイブルとも言える「会社四季報」について、まず最初に見ておくべきチェックポイントを掴んで効率的に読むことが出来るよう、解説していきます。

どこで見ることが出来る?

会社四季報は書店などで手に入れることが可能です。発売日は毎年3月、6月、9月、12月と3か月ごとに新しいものが発行され、情報も更新されていきます。

また、SBI証券や楽天証券など、だいたいのネット証券各社のログイン後のページにて、会社四季報が見ることが出来るようになっています。下の図のように個別銘柄のページへ行っていただくと「四季報」というボタンがあるので、これをクリックしていただくと情報がほぼ閲覧可能な状態になっています。

(左:SBI証券 右:楽天証券)

ネット証券で見ることが出来るのなら、わざわざ紙の四季報を購入する必要はないと思われる方もいるかもしれませんが、実は紙面でないと見ることが出来ない情報もあります。それについては、後項で解説していきます。

四季報の全体像

まず、四季報では、1つの企業について、企業情報が9つに分かれて構成されています。

    1、月足長期チャート
    2、株価指標
    3、株主構成
    4、財務指標
    5、資本情報
    6、業績や最近の成果
    7、配当情報
    8、企業業績
    9、四季報予想比較

1、月足長期チャート
その企業の株価チャートが月足で載っています。月足チャートは長期間の過去の株価の変動を把握することが出来るため、長期投資をしている人がチェックするとよい部分です。

2、株価指標
PERについて書かれている項目です。PERとは、株価が割安か割高かを判断するためののです。そのため、株価に対して利益が多ければPERの数値は低く、少なければ数値は高くなっています。この数値が約15倍を下回ると割安と言われています。

3、株主構成
この項目は、主にその企業の株式をたくさん保有している団体や企業、個人の名前が記載されています。

4、財務指標
この項目にはその企業の財務に関する詳細が記載されています。総資産や負債、自己資産などの資産面の情報や、収益率やキャッシュフロー状況などの財務状態を把握することが出来ます。

5、資本情報
この項目では資本の移動に関する情報を把握することが出来ます。内容はその企業の株式の増資や株式分割などについて記載されています。

6、業績や最近の成果
その企業の最近の活動内容やその成果が記載されています。そのほかに、最近のニュースや業績に影響を与えそうな企業動向についても書かれていますので、投資家たちの重視度が高い項目になっています。

7、配当情報
この項目では、その企業が支払った実績の値がそのまま記載されています。過去の配当の支払い状況や配当の額が問題なく増加しているかどうか確認できます。

8、企業業績
この項目では企業の業績について記載されています。チェックポイントは過去の業績の動向ではなく、未来の業績予想を会社がどう予想しているか、そしてそれに対して四季報がどう予想しているかというところになります。

9、四季報予想比較
前号と比べて、営業利益が増加(または減少)しているかどうかを比較して矢印が描かれています(詳細は後項で解説します)。

3つのポイント

この記事では、四季報の中でも個人投資家から重要視されている「6、業績や最近の成果」「8、企業業績」「9、四季報予想比較」の3つの項目を解説していきます。

業績や最近の成果【企業の説明がある】

上場企業に対して、全て特色の説明があります。トヨタ自動車などの企業であれば、どのような会社か分かりますが、何をしている会社なのか知らないけれど株価が高騰していたり、個人では関わりがないけれど素晴らしい技術を持っている企業だったりと、個人ではあまり知り得ない企業の特色を知ることが出来ます。また、その企業の状況や成果なども明記してあります。

例として、トヨタ自動車(7203)を見てみましょう。

「最高益」というのは、今の企業の状況がどのようになっているかが書いてあります。その下にある「成果」は、その結果企業の成果はどうなったのかということが書いてあります。四季報の発売日には、この「最高益」と「成果」に良いことが書いてある個別株の株価が上がるといったような影響力もあります。

こういった形で、企業の現在の状況や成果が見ることが出来て、情報も3か月ごとに更新されていきます。自分の知らない企業や気になっている企業などを調べてみると新たな発見があり、面白いかもしれません。

企業業績【予想(来期の見通し)がある】

企業によっては来期の見通し(売上・利益など)を発表しないところもあります。ファンダメンタルズ分析において、先の見通しは非常に重要なポイントのため、ここが分からないと分析のしようがありません。

しかし、四季報は全企業に対して担当記者(アナリスト)が、来期または2年先の予想をしています。さらに、四季報での見通しというのは、担当記者が社長や担当者に直接ヒアリングをして、ビジネスモデルなども確認してから出しています。

ビジネスモデルなどから利益を上げるリスクが高いと担当記者が判断すれば、たとえ企業が上がるといっても四季報では下がると出すこともあります。企業によって業績予想の仕方は違い、強気な予想をしてしまう企業もあれば、保守的な予想をする企業もあります。そのため、企業自身の予想ではなく、四季報の記者たちが客観的な視点で悪いものは悪い、良いものは良いといった業績の見通しを出してくれることも魅力の一つです。

まずは、来期予想を見て、投資対象の会社が今後どれくらい儲かるのかを確認しましょう。これは企業からの発表ではなく、四季報編集部(東洋経済新報社)独自の予想となっています。

下の図は、サイト上でも見ることが出来ます。

赤枠で囲まれた部分が2年分の予想数値を表しています。「17.予」(2017年3月期の予想)と表記されます。利益だけでなく、配当金までも予想されています。

四季報予想比較【企業予想の修正など(紙面限定)】

これは紙面だけで見ることが出来る部分です。下の図の赤枠が注目ポイントとなります。

これは、四季報は3か月ごとに発売されるため、前号の業績予想の数字と今号のそれを比べて、変化の傾向を示しています。対象は「営業利益」です。

30%以上増額となっている場合は、その企業は市場に業績好調ということになります。ただ、誰もが知っているような大企業などはそこまで大きく動くことはないため、一気に円安になるといったような急な変動がなければ、前号並みとなる場合も多いです。

前号に比べてどの個別株がどのくらい増額したのか、いい感じに増額している株があればぜひ買いたいところですが、分厚い四季報のすべてをチェックするのは厳しいですね。そんなときのために、四季報の後半部分では下の図のようなランキングが設けられています。

前号に比べて3か月後に来期の予想が上がったランキングです。つまり、前号からの3か月間で30%以上と非常に予想額が上がった、担当記者(アナリスト)からすると非常に良くなっていると判断された企業のランキングです。

前号予想と今号予想の増額率が一目でわかるので、とても便利です。

また、着実に成長をしている銘柄を探すランキングなども掲載されています。

まとめ

投資家のバイブルともいわれる四季報ですが、実際に一度は購入してみてしっくりと読み込んでみることをおすすめします。読み込む時間はない方も、まずはこの記事でお伝えした3つのポイントに注目して気になる銘柄をチェックしてみてください。

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