株式投資

株式相場のリアルタイムな情報を掴む、情報とは

情報とは、銘柄ごとに今現在の売買状況を知ることができるツールのことです。
現在の売買状況はもちろん、売り手と買い手の優劣も一目で分かり、この後現在の価格が上がりそうか、下がりそうか、今後の価格の方向性を読み取ることができます。

情報の読み方をマスターすることで、売買を判断する有効な材料の一つを手に入れることができますので、ぜひ情報の読み方をマスターしましょう。
 
 

情報の基礎

情報は、現在の価格と上下に展開する指値の株数を刻一刻注文に応じて反映させたリアルタイムなマーケット情報が分かる便利なツールです。これを気配値ともいいます。
情報は、銘柄ごとに確認することができます。

個別銘柄、先物取引(日経225、商品先物等)にはありますが、
FXには基本的にありません。※一部業者が自社の情報を出している程度。
情報には、通常とフルという2種類あります。
通常のは、上下5本までの価格(気配値)を表示していますが、フルではストップ安からストップ高までの注文状況を見ることができます。
このフルは、多くのオンライン証券会社が有料サービスとして提供しています。

上図の白い枠に囲まれた価格が現在の価格です。現在の価格を真ん中に、それぞれ「買い注文」と「売り注文」それぞれの指値とその時の株数、注文件数を読み取ることができます。
情報では、その価格にどれだけの指値注文があるのか、そしてそれがどのように変化していくのかをリアルタイムで見ることができます。
買い注文と売り注文それぞれの市場が開いている時間帯で、売買が活発に行われ、価格が変化していくとが点滅します。この点滅の早さで売買の活発さがわかります。

情報を見る際には、「買いが厚い・薄い」、「売りが厚い・薄い」といった表現がされます。“が厚い”という状況は、指値注文がすべての価格にたくさんある状態であり、が厚い銘柄は値動きが安定していると判断できます。
逆に、が薄い銘柄とは、暴騰暴落する可能性が高く、主に新興市場の銘柄に多く見られます。買いが厚い薄い、売りが厚い薄いという表現で、価格がどちらに動きやすいかを示します。
 

売買の価格が想定できる

情報を使うことで、今その株を買う(売る)なら、いくらで取引することができるか
ということを、指値の価格と株数から想定することができます。

図の赤い点線で囲んだ売り注文では、株価が5,396円のところで売り手が1,900株を指値で注文しています。この時の合計注文数は8件ですが、これは8件合計で1,900株の売り注文が出ているという意味なので、1件あたりの注文株数はここでは分かりません。
逆に青い線で囲んだ買い注文では、株価が5,388円のところで買い手が9,000株を指値で注文しています。この時、注文数は11件なので、11件合計で9,000株の指値で買い注文が出ているという意味になります。

もしもあなたが、1,000株買いたいと考えた時に、成り行き注文では注文を出してみないと、取引価格が分からないというリスクがありますが、情報を見ることで取引が成立する価格があらかじめ想定できるので、安心して取引をすることができるというメリットもあります。
 

今後の株価の方向性を読み取る

情報を見ると、売りの株数と買いの株数に注目してみると、今後この銘柄の株価は上がる可能性が高いのか、下がる可能性が高いのかを大体の予測を立てることができます。

上図の赤い枠で囲んだのが、売り注文の合計株数(2290,800株)、青い枠で囲んだのが、買い注文の合計株数(789,000株)となります。この場合、売り注文の合計株数が、売り注文の合計株数を大きく上回っていることが分かります。
つまり、この銘柄は売り注文が多いため、「今後この銘柄の株価は下がるのではないか?」という予測を立てることができます。

一方、こちらの図では、赤い枠で囲んだ売り注文の合計株数(56,500株)より、買い注文の合計株数(118,000株)の方が多いことが分かります。
よって、この銘柄は買い注文の方が多いため、「今後この銘柄の株価は上がるのではないか?」という予測を立てることができます。

しかし、このときの注意点として、大きな売買をする機関投資家などは自分の注文を悟られないようにするために、情報に表示される指値注文を避け、成行注文で取引をすることが多いです。そのため、情報から読み取った情報を鵜呑みにせず、あくまで取引の判断材料の一つとして扱うことが大切です。
 

指値が多いところに注目

図の中で、売りと買いそれぞれで多くの指値注文が入っている価格帯があります。高ければ高いほど売り手が増えたり、安ければ安いほど買い手が増えるということはありますが、ある価格帯で多くの指値注文が入っている場合があります。

上図では、売り手は1,428円のところで31,900株の指値注文が入っています。
また、買い手は1,410円で31,400株の指値注文が入っています。

このような多くの指値注文が入っている価格帯が、それぞれ抵抗線・支持線になりやすいという特徴があります。

そして、この抵抗線となる価格帯まで売られては買い戻され、逆に支持線となったか価格帯まで買われては売られを繰り返していくことになります。

しかし、ある時この抵抗線・支持線となった価格帯を突破する時が来ます。この価格帯を突破したとき、価格は一気に動く可能性があるため、指値注文が多い価格帯は注目しておく必要があります。
 

見せに注意

見せ(見せ玉)は、取引を成立させる気がないにもかかわらず出している注文のことです。買う気がないのに買い指値を出す、売る気もないのに売り指値を出すのです。

なぜこのようなことをするのかというと、わざと売買注文を出すことで、本来あるべき価格帯よりも高く売れるように、または安く買えるようにするためです。

図のような情報があったとすると、現在価格が990円~1,000円の間で動いてるとき、価格が960円になったとき買い注文を出したいとします。
今の価格から960円まで価格を下げたいので、大量の売り注文を出し、市場参加者に対して「価格が下がりそう」という印象を持たせ、売り注文が増える展開にします。
そして、目論見通りに価格が下がってくると、それに合わせて下図のように見せの価格帯も下げていきます。

買い注文を出そうとしていた960円に達したところで買い注文を出します。その後、価格を下げるために出していた売り注文は必要ないため、キャンセルします。

このようなやり方は、基本的に資金が潤沢でないとできないため、一般投資家には難しく、主に機関投資家が行っていると考えられます。

また、見せは相場操縦に該当するため、違法な取引手法です。しかし、それでも多くの人が行っているのは、大量の指値注文を出すことと、それをキャンセルすること自体は認められているため、相場操縦の意思があったのか識別するのが曖昧なためです。

見せを見破るコツ
①一人がまとまった注文を出すため、注文件数が少なく、株数が多い指値注文が出ている場合は、見せの可能性があります。
②件数が少なく、価格が買い指値に近づくにつれて注文数を減らしていきます。注文数が徐々に減っている場合、見せの可能性があります。

見せに関しては、相場操縦となる違法な取引手法のためやってはいけないということと、見せのような取引を仕掛けることができるのは、資金が潤沢な機関投資家などがやっているため、情報を見ている銘柄で、見せのような動きが見受けられたときは、取引に参加しないことが安全策となります。
 

まとめ

情報は、リアルタイムの値動きを見ることができるため、自分が売買したい銘柄の今現在の売買価格が分かります。情報の見方も、複雑ではないため、一度見方を覚えてしまえば、情報から取引に役立つ情報を得ることができます。

しかし、あくまで情報に表示されるのは指値注文ですので、成行注文による取引の情報は分かりません。情報から得た情報は判断材料の一つでしかない、ということをきちんと理解していたうえで活用していただきたいと思います。
また、見せという違法な手法を用いて相場に参加する投資家もいるため注意が必要です。

それでも個別銘柄や先物取引をする投資家にとっては、情報は便利なツールですので、株式投資で利益を上げるための方法の一つとして、情報を活用してみてください。
 

(※この記事で紹介している内容の一部は、投資の学校が提供する小次郎講師の講義を元にしています。)

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