FXトレード

FX注文種類と使い方|成行・指値・逆指値

FX入門者、初心者のために基本的な注文種類や使い方、有効活用が出来る使い方を紹介していきます。

特に「指値注文」や「逆指値注文」といった名前の似ているものはFXを始めたばかりの方は、どれをどう使うのか混乱しがちな注文なので覚え方なども紹介していきます。

意外と、注文種類というのを軽視している方が多いのですが、注文の使い方でずいぶんトレードに有利不利が出ます。初心者の方に多いのですが、よくどれか1つの注文方法でしか注文しないという方がいます。

それがいけないということではありませんが、状況に応じた注文方法の使い分けが出来れば、今まで取れていなかった利益も得られる可能性が高まります。

これから、FXでしっかりと利益をとりたい方は、まずはトレードを有利に進めていけるよう、この記事を読んで注文種類と状況に応じた使い方をマスターしてしまいましょう。

一般的な注文種類・使い方・メリットデメリット

この記事では、一般的に有名な注文方法の3つを解説していきます。基本的な使い方や、メリットデメリット、どのような場面でどの注文方法が有効なのかといった使い分けについて詳しく紹介させて頂きます。

成行注文

つまり、成行注文で買いを出した場合にはどんな値段でも買う、ということになり、成行注文で売りを出した場合にはどんな値段でも売る、ということになります。

そのため、買い注文を出すとより高い指値と成立しますので、買い注文を出すと価格が上がっていく可能性が強い、売り注文を出すと価格は下がっていく可能性が強くなります。

指値注文

例えば、指値注文で900円で買い注文を出した場合、値段が900円以下になったときのみ成立するので、勝手に950円や1000円と言った900円以上の値段で売買が成立することはありません。そのため、指定の値段より高かったら買わない、安かったら売らないといった、値段をしっかりと指定して売買が出来るので安心して取引をすることができます。

しかし、ずっと指値注文で出した値段を価格がつけなかった場合には、成立せず、買えなかったり売れなかったりする場合があります。

逆指値注文

指値注文とは逆に、値段が高くなったら買う、安くなったら売るといった注文方法となります。相場の世界では、安くなったら買って高くなったら売るといった指値注文の方法が一般的ですが、逆指値注文ではその逆の売買注文方法となります。

なぜこのような注文方法があるのかということについては次項で詳しく解説していきます。

逆指値注文を制するものがトレードを制する

一般的には、指値注文の逆というふうに理解されている方が多いのですが、そうではありません。

逆指値は少し難しいため、この逆指値注文を制する者がトレードを制すると言われています。上級者が使いこなしている注文方法です。ただ、しっかり理解していれば、初心者でも有効に使うことができるので、しっかりとマスターしていきましょう。

逆指値を使う2つの場面

まず、逆指値注文はどのような場面で使うのかということを解説していきます。

1、ロスカットするとき
2、トレンドフォローの仕掛けのとき

【ロスカットするとき】

逆指値注文を有効に使う場面の1つ目はロスカットをするときです。

例えば、買った後に値段が下がってしまい安くなればなるほど、これはもうやめざるを得ない。損を広げないために早めに決済せざるを得ないわけです。そこで、買ったあとにこの値段まで下がったら売るといったような指値で売りをいれておけば安心です。

具体的には、買った値段から300円以上下がったら損切りをしようと最初に決めているならば、買った値段から300円下がったところに逆指値の売り注文を入れておきます。逆に、売った後に値段が上がった場合には300円以上になったら損切りしようと決めていたら、売った値段から300円上がったところに逆指値の買い注文を入れておきます。

 

【トレンドフォローの仕掛けどき】

続いて、逆指値注文を有効に使う場面の2つ目はトレンドフォローの仕掛けどきです。

トレンドの流れに沿って利益をとるトレーダーは値段が高くなったら買い、値段が安くなったら売ります。通常、価格は安いときに買って高いときに売るというのが正しいと思われており、これは原則原理では間違っていませんが、これは大きな間違いです。

どういうことかと言うと、これから先、ずっと価格は変動していきますが、我々は過去の値段と比較して、現在の価格が安ければ買う、高ければ売るということなのですが、ここで大事なことは過去の値段と比較して安いか高いかということではありません。

なぜなら、今現在の価格は下がっていて安いと思って買っても、値段がその後どんどん下がると買った価格は高い値段になるわけです。逆に値段が上がって、ここはもう高いと思って売っても、その後さらに上がってくとすると売った値段は安い値段になるわけです。

あくまで、将来の値段と比較して安い値段なのか高い値段なのかということが重要となります。

このように将来の値段と比較して考えると、今現在の価格からこれから先更に上がるとしたら今の値段は安い価格といえ、これからさらに下がるとしたら今の値段は高いといえます。

そして価格が今現在の価格下がっていっているとしたらこれから先どんどんと下がる可能性のほうが高いわけです。すると、今の値段は将来的には高い値段になりやすいと考えられます。逆に今現在の価格が上がっているとしたら、これからさらに上がる可能性が高く、今の価格は将来的には安い値段になりやすいと考えられます。

このような考え方からトレンドに沿ってトレードをするトレンドフォロワーは、値段が上がりだすと上昇トレンドが発生した、この上昇トレンドに乗りましょうということで買います。逆に値段が下がりだすと下降トレンドが発生したということで売ります。

この売買の瞬間だけを見ると、高いところで買った、安いところで売ったというところで、実際のトレードの原理原則とは外れるように見えますが、あくまで将来の価格と比較して安いところで買っている、高いところと比較して売っているので、実際はトレードの原理原則に反していません。

そして、このような

・ある一定の価格を超えたら上昇トレンドが発生したとして買う
・ある一定の価格を下回ったら下降トレンドが発生したとして売る

といったトレンドフォローの仕掛けは逆指値になります。

【逆指値でロスカット注文の具体例】

■例
・買値が4000円、3900円以下になったら決済したい
・逆指値で3900円の売り注文を出す

 

この注文を入れると値段が3900円より下がるまでは、決済されません。
3900円以下になったら初めて決済されるというのが、逆指値の3900円の売り注文です。

【逆指値でトレードフォロー戦略】

■例
・A株(800円で買った)が抵抗線である1000円を突破したら買いたい
・逆指値で1000円の買い注文を出す

 

A株を800円で買ったとして、1000円を突破したらこのままスルスルと上がって上昇トレンドが発生しそうだと考え、逆指値で1000円の買い注文を出します。

この注文を出すと、値段が1000円を超えると買い注文が成立します。1000円以下だと注文は成立しません。こういった使い方をします。

指値注文と逆指値注文の違い

前項までは、すでに逆指値を使っている方は十分理解しているところだったと思いますが、ここから先が逆指値を有効活用するための核の部分になっていきます。

逆指値は単純に指値注文の逆の注文方法と考えている方が多くいるのですが、実際は指値と逆指値では仕組み・考え方が違う注文方法なります。この指値と逆指値の違いをよく理解することが、逆指値という非常に有効な注文方法を使いこなすために、特に上級トレーダーには絶対必須となります。

【指値注文の場合】
・○○円以下だったら買います
・○○円以上だったら売ります

【逆指値注文の場合】
・○○円以上になったら買います
・○○円以下になったら売ります

一見、指値の逆が逆指値にしか見えませんが、まず、市場には実は逆指値という注文方法はありません。あるのは成行注文か指値注文のみです。

この、もとはない注文をどうやって実現しているのかというと「トリガー注文」というものを利用しているのです。

トリガー注文とは

ある価格がついたら注文を出すという条件付き注文のこと

【使い方】
・(例)1000円で買っている。900円以下になったらロスカットしたい
・900円以下の価格がついたらそれをトリガーとして以下の注文を出す
・成行で決済、あるいは指値で決済

このトリガー注文を使ってあたかも逆指値と同じようなことを実現させていますが、市場に実際出る注文は成行注文と指値注文なのです。

【3ステップ】で逆指値注文の使い方をマスターしよう

1、トリガーとする価格をまず決定する。
(注意)その価格がついたときが注文時間となる

どの値段になったら注文を出すのかを決めます。

■例
1000円で買って、そこから900円に下がったらロスカットしたい。
その場合は、900円がトリガーになります。

2、次に成行注文か指値注文か指定する
・成行注文、価格が不利になるリスクあり
・指値注文、成立しないリスクあり

■例
1000円で買って、そのあとに値段が900円(トリガー)になった注文がでたら、ロスカットのために売り注文を出すわけですが、その売り注文は「成行注文」か「指値注文」のどちらかを指定する必要があります。

【成行注文にする場合】
絶対に成立はしますが価格が不利になるというリスクがあります。たとえば、900円に下がったらロスカットしたかったのに成行で出したことによって900円をはるかに下回る価格で成立してしまう場合もあります。

 

【指値注文にする場合】
トリガーとなる価格として900円は注文をだす価格となります。指値注文というのには指値価格というのがあり、トリガー価格と指値価格は別のものになります。900円という価格がついたときに指値注文を出す場合。この指値注文は指値は○○円で指定しますというようにもうひとつの値段を設定しなくてはいけません。

3、指値注文の場合は指値価格を決定する■例
・1000円で買って900円でロスカットしたい。
しかし、あまりに安い価格でロスカットされたくない。
•900円の逆指値の売り注文で執行条件は指値注文で850円と設定
•このケース、900円以下になったら、850円以上という指値の売り注文が市場に出る

900円でロスカットしたいけれど、あんまり下がって900円で売りたいと思ってロスカットしたのに、成行注文で売ったりすると800円や700円で売られてしまうということがあり、それはショックですね。

そこは、そんなに安い価格では売られたくないということで、このトリガーが出た時に指値で850円という売り指値を出すと、この売り指値は850円以上だったら売られる、850円以下だったら売られないという話になりますから、成立するのは必ず850円以上ということになりますのでそんなに下がっていません。

 

こういうときに指値の850円という指値の売り注文を出す、こういったような形になります。
ですから、逆指値注文というのは、

1、まずどういった条件で注文を出すかというトリガーとなる値段を決める
2、成行か指値かを決める
3、指値にした場合は、その指値が何円以上の指値かというのを決める

こういった3つのプロセスがありますので、十分注意しましょう。

逆指値注文を制する2つのポイント

前項で、逆指値の注文をする際に、成行注文か指値注文かを決める必要があるとお伝えしましたが、どちらを選べばいいのか迷ってしまう方もいます。これは使う場面によってどちらを選べばいいのかが異なりますので、状況にあわせて使い分けてもらう必要があります。

ロスカット注文のとき

• 成行注文にしなければ損が広がる
• ロスカット注文の時に指値注文を選択し、成立しないという大失敗がよくある。

もし、ロスカット注文として逆指値を使う場合、
例えば、1000円で買って900円になったらロスカットしたいというときには、トリガーの価格にきたときは成行注文をしてください。

なぜかというと、850円以上になったらという指値注文を出して、成立せずに850円からどんどん下がっていってしまっている場合、損が広がっている状態となるので放っておけません。あくまでもある一定の損が出たらもう素早く手仕舞わなければならないので、ロスカットのときには必ず成立する成行注文を使うというのが鉄則です。

トレンドフォロー戦略のとき

•指値注文を使う
•トリガーとなる価格と指値価格の間にはある程度の間隔を持つ
※これを同値にしてしまい、成立しないというミスがよくある。

ある一定の価格を抵抗線として設定し、その抵抗線を超えたら買うと決めていた場合、
例えば、抵抗線を1100円に設定していて、1100円を超えたから買い注文を出すといった時に、これが成行の買い注文をだしたら1200円、1300円で成立することもあるわけです。

そうなってしまうと、いくらこれからトレンドが続くと言ってもそんな高い値段で買ってしまったら儲かりません。

そのため、ここでは指値注文を使って、
例えば、1100円というところのトリガーで注文を出して、指値は1150円以下とすると、買えるのは1150円より低い値段になりますから、それで買えた場合はそのあとの上昇トレンドで利益を出せる可能性があります。

もし、値段がドンと飛んだときにはそれは成立しない、しないけども高い値段で買うならば買わない方が良いということです。

というように、トレンドフォロー戦略で逆指値注文を使う時には指値で使うのが鉄則となります。

 

また、これら3つの注文の他に特殊注文というものがあります。特殊注文とはアルファベットが並んだ名前が多いため、見た感じから難しいような印象を受ける方がいますが、注文方法の仕組みとしては難しいものではありません。

注文方法で利益に直結するのかと疑問に思うかもしれませんが、状況に応じた注文方法の使い分けをすることが出来れば、順調に利益を増やしていける可能性が高まります。

特殊注文について分かりやすくまとめましたので興味のある方はこちらからご覧ください。

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