株式投資

式投資で使える!スクリーニングによる効率の良い銘柄選び

式市場には上場銘柄だけでも3,000銘柄以上あり、その中から自分が投資したいと思う理想の銘柄を選ぶことは容易なことではありません。
一つ一つの銘柄を検証するには、膨大な時間と労力が必要となり、仕事をしながら投資をしている一般投資家には困難です。

銘柄選びは式投資をするうえで重要な要素であり、多くの投資家が悩まされる要素でもあります。
そこで、自分の理想の条件を満たした銘柄を、効率良く探し出すことができる便利なツールに「スクリーニング」というものがあります。

こちらでは、スクリーニングを上手に活用し、自分の理想の銘柄を早く、簡単に見つけられるように、スクリーニングの基礎知識から投資スタイル別のスクリーニング法まで解説していきます。

スクリーニングとは?

スクリーニングとは、式の世界では「選別する」「ふるい分け」といった意味でよく使われています。
式投資をしている人は、これから大きく上がる可能性のある銘柄を見つけ出し、投資することで大きな利益を上げたいと考えるでしょう。

しかし、現在上場銘柄だけでも約3,000以上あり、その中から好条件な銘柄をピンポイントで見つけ出すことは至難の業と言えます。

そこで、自分の理想の銘柄を見つけるために、さまざまな条件を設定し、それらの条件を満たす銘柄を3,000以上もの銘柄から見つけ出せるツールが、スクリーニングです。

そんなスクリーニングですが、ほとんどのネット証券会社が無料で提供しています。設定できる条件の種類は、大体どのネット証券会社も同じですが、特有の条件を用意しているものもあります。自分が投資したい銘柄の特徴や、自分の投資スタイルを考慮して、どのスクリーニングを使うか判断することが大切です。

では、自分が投資したい銘柄を見つけ出すためには、どのような条件を設定してスクリーニングをすれば良いのか。
スクリーニングをするときに、よく使われる主な検索条件について、次項で紹介します。

スクリーニングの主な検索条件

スクリーニングでは、さまざまな検索条件があり、設定した証券をすべて満たす銘柄を見つけ出すことができるのですが、一つ一つの検索条件の意味が分からなければ、スクリーニングを使うことができません。

まずは、どんな検索条件があり、その条件を設定することでどのような銘柄を絞り込むことができるのか見ていきましょう。

※今回は、楽天証券の「スーパースクリーナー」を例に解説していきます。

○市場
まずは、どの市場に属している銘柄を探すかを設定します。


中でも、東証マザーズの銘柄は今後に成長、拡大が期待される事業や新たな技術・発想に基づく事業を行う、高い成長可能性を秘めた企業が上場されます。その一方で、東証一部・東証二部上場企業に比較して小規模な企業が多いため、市場性が薄く、価格が大きく変動する可能性があります。

また、ジャスダックはマザーズに比べ市場規模が大きく、新興企業、ベンチャー企業が多く存在します。さらに、「スタンダード」と「グロース」という区分があり、スタンダードの銘柄は、ある程度成長していて存続性のある企業、グロースには将来性のある発展途上の企業が属しています。

〇規模
大型、中型、小型とは、発行式数や時価総額(価×発行式数)などで式を分類したものです。

・大型とは、時価総額が大きい
発行済式数が多く、取引をしている投資家の数も多いため流動性があり、比較的価の値動きは緩やかになる傾向があります。
・中小型とは、時価総額が小さい
発行済式数が少なく流動性も低いため、いったん注目が集まると価が大きく変動しやすくなります。そのため、短期間で大きな利益を得る可能性もありますが、逆に大きな損失を被る可能性もあります。

〇投資金額
自分自身の投資用資金を考えたうえで設定する必要があります。

〇指数採用銘柄
その指数に採用されている銘柄を検索することができます。

〇業種
東証33業種から業種を指定して検索することができます。

〇コンセンサスレーティング
多数のプロブローカーアナリストによる5段階の投資判断(強気は5、やや強気は4、中立は3、やや弱気は2、弱気は1)として、平均値を計算します。
そして、どのレベルにある銘柄を抽出するか設定することができます。

投資スタイルに合わせたスクリーニングの方法

前項で紹介した6つの検索条件以外にも、詳細条件項目として「財務」、「コンセンサス情報」、「銘柄属性」、「テクニカル」があり自分の好みに合わせて銘柄を検索することができます。しかし、下の図にあるように、詳細の検索条件は多数あるため、自分で一から検索条件を設定するとかなりの労力となります。

そこで、楽天証券では、投資スタイル別の検索条件項目をあらかじめ設定しているサービスがあります。これを利用することで、項目だけではなく、項目ごとに最適な設定値も決めてくれているので細かい設定も自分ですることなく、自分の投資スタイルに適した銘柄を抽出できます。

高収益の成長銘柄

・自己資本比率(%)
純資産の中に占める主資本の割合を示し、資本構成の安全性を図る指標です。

・ROA (純資産当期利益率)(%)
当期純利益の純資産に対する比率で、総合的な立場から収益性を判断する指標です。

・過去5年増収比率(%)
過去4年間+今期で、営業利益が増収となった比率を現した指標です。

・PER(価収益率)(%)
価を一あたり純利益額で割ることにより算出します。この項目は、一時間ごとに更新されます。

成長企業


・自己資本比率

・経常利益変化率(%)
現在と過去の経常利益の変化率を現した数値であり、前年度比、3年前年度比、前年同四半期比を設定しています。

・PER(価収益率)(%)

財務健全低PBR


・自己資本比率

・海外売上高比率(%)
連結売上高に占める海外売上高(本社および連結子会社の日本以外の国や地域における売上高)の割合を表した数値です。

・過去3年平均売上高成長率(%)
過去の2年分の売上高と今期の予想売上高を用いて、算出した1年平均の売上高の成長率を表します。

・PBR(価純資産倍率)(倍)
価を一あたりの主資本(BPS)で割った数値を表しており、価の割安性を測ることができます。
『PBR=1倍』というのが評価基準になります。理論上は、PBRは1倍を下回らないと考えられるので、「PBRが1以下」の会社は割安性が極めて高いといえます。
この項目は、1時間ごとに更新されます。

高配当銘柄

・配当利回り(%)
価に対する年間配当金の割合を示す指標です。この項目は、1時間ごとに更新されます。

・ROE(自己資本利益率)(%)
経常利益額の自己資本額の年間平均に対する比率で、投資家の立場から収益性を判断する指標です。

・時価総額(百万)
価に発行済み式数を掛けて算出したものです。

成長・有望(ファンダメンタルズ)

・売上高経常利益率(%)
売上高に対する経常利益の割合を表します。

・PER(価収益率)(%)

・ROE(自己資本利益率)(%)

・売上高変化率(%)
現在と過去の売上高の変化率を表します。

まとめ

今回は、楽天証券の「スーパースクリーナー」を用いて解説しましたが、ほかの証券会社にも特徴的な機能を持ったスクリーナーはあります。

自分の投資スタイルや投資目的に合わせて検索条件の項目を選ぶことが大切ですので、証券会社があらかじめ用意している設定を活用することで、簡単に自分の好みの銘柄を抽出することが可能です。

ぜひ、銘柄選びをするときは、スクリーニングを上手に活用し、効率よく自分の理想の銘柄を見つけていきましょう。

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