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FXに興味を持ち、勉強を始めてから少し経つと、テクニカル分析やファンダメンタル分析という言葉を耳にする機会が増えてくるでしょう。FXを勉強すると、専門用語がいろいろ出てきます。「テクニカル分析とファンダメンタル分析」という言葉も何回も出てきますが、カタカナの横文字でよく分からないという人がいるかもしれませんね。
今回は、「テクニカル分析とファンダメンタル分析」について説明していきたいと思います。
FXには大きく2種類の分析方法がある
FXは、為替がこれからどのように動くのかを予測して利益を出す取引です。動くのは上下のどちらかですが、全く手当たり次第に取引しては、投資とはいえませんね。確率の高い方向を事前に予測して、売買方針を考える必要があります。
この確率の高い方向がどちらかを考える過程を「FXを分析する」といいます。
※分析の辞書的定義(デジタル大辞泉)
複雑な事柄を一つ一つの要素や成分に分け、その構成などを明らかにすること。
そして、FXを分析する方法には、大きく分けてテクニカル分析とファンダメンタル分析の2種類があります。では、順番に見ていきましょう。
テクニカル分析の概要
テクニカル分析とは、為替や株価の値動きを表すチャートを用いて、相場の流れや投資家の考えを読み取り、その上で投資の判断を行っていく分析方法です。さらに、用いられる指標を「何を分析するのか」で区分すると、次のようになります。
トレンド系指標
トレンド=相場の基調を把握するために使われるものです。代表的なものには、次のようなものがあります。
ローソク足
一定期間の相場の4本値(始値、高値、安値、終値)を用いて一本の棒状の足を生成したものです。江戸時代の日本で生まれた大変歴史があるものですが、現在では海外でも広く使われています。
移動平均線
あらかじめ設定した期間の終値を平均し、その数値を一本の線でつなげたもの。
短期・中期・長期の交差する様子を見て、判断を行います。
オシレーター系指標
相場における買われすぎ、売られすぎを分析するために使われます。代表的なものには、次のようなものがあります。
RSI (アールエスアイ)
「Relative Strength Index」の略で、日本語では、相対力指数といいます。一定期間の値動きの強弱を表した指標のことです。
ストキャスティクス
日本語では、推測統計学といいます。過去における高値・安値に対して、当日の終値がどのような位置にあるか数値化したものです。
ファンダメンタル分析の概要
ファンダメンタル(Fundamental)分析とは、各国の経済状況や景気動向などを踏まえて相場の大きな方向性を予測する分析方法です。細かな動きにとらわれず、経済の動向を観察して今後の流れを予測するのが大きな特徴でしょう。
主に、米国の雇用統計や各国のGDPなどの主要な経済指標を用いて行われます。
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テクニカル分析はなぜ重要か
FXの価格レートは、主に3つの要因で動いていきます。
- 経済指標
- 景気動向(ファンダメンタル)
- テクニカル要因
特に、FXでは売買のタイミングを計るうえで「テクニカル分析」の知識は欠かせません。
できるだけベストなタイミングで取引を開始し、利益を伸ばしてちょうどよいところで利益を確定しなければいけません。これらの判断は、過去の「チャート」を見て、判断をします。しかしチャートを見ただけでは、なかなかタイミングを計ることは難しいでしょう。
そこで、テクニカルツールを使う、トレンドの有無を判断するなどツールを使って売買タイミングを決める必要がありますね。
このとき、どうしても必要になるのがテクニカル分析の知識です。
テクニカル分析から理解できること
テクニカル分析をすると、次のようなことが分かります。
- エントリータイミング(売買を開始するタイミング)
- エグジットタイミング(利益を決済するタイミング)
- ロスカット水準(損失を確定させるタイミング)
テクニカル分析をすると、「どこで、どの方向に売買を開始するのか、どの価格になったら決済するのか」などを判断できます。もちろん完ぺきではありませんが、多くのトレーダーが参考にしていますので、一定の信頼性はあるといえるでしょう。
ファンダメンタル分析をさらに詳しく!
ファンダメンタル分析の重要性
ファンダメンタルズという言葉の意味は、「経済の基礎的要因」です。FXは通貨を取引していますので、各国の経済指標や金利動向、国際情勢などによって通貨の価値が変動していきます。
テクニカル分析だけを理解していても、それだけではFXで成功し続けることは難しいでしょう。一般的に、中・長期トレンドを形成するのはファンダメンタルが要因になる傾向があります。
スイングトレーダーの人や比較的長期間トレードする人は、ぜひ身に着けておきたい知識ですね。
ファンダメンタル分析の仕方
では、どのようにファンダメンタル分析をすればよいのでしょうか。毎日たくさんの経済指標が発表されていますが、すべてをチェックすることはできません。特に重要な項目に絞って調査することがポイントです。
おススメのファンダメンタル分析は、各国の政策金利に注目する方法です。
ドル円を例に考えてみましょう。
円の価値が上がる状態を「円高になっている」、円の価値が下がっている状態を「円安になっている」といいます。
例えば、日本の円とアメリカのドルで考えてみましょう。
投資家は、ドルを保有していればより高い金利が付きますから、ドルをもっと増やそうとして円の資産比率を減らそうとします。円の金利が低くドルの金利が高い場合だと、投資家にとっては金利が高いほうが有利ですよね。その結果、「円安/ドル高」の状態つまり円の価値が下がってドルの価値が上がる状態になります。
毎日、経済ニュースや世界情勢に関する話題にアンテナを張っておくと、とても良い勉強になり、相場を見る目がぐんぐん成長していくでしょう。為替や金利についての記事もありますので是非チェックしてみてください。
ファンダメンタル分析だけで勝負するのは難しい
FX市場は、世界中の金融機関のトレーダーが参加する巨大市場です。その中には情報力を駆使して取引するトレーダーもいます。残念ながら、個人投資家がプロのヘッジファンドや金融機関と同じ情報を得ようと思ってもできません。
このようなことを考えると、情報量では圧倒的に不利な立場にあるといえるでしょう。
テクニカル分析とファンダメンタル分析の比較
テクニカル分析とファンダメンタル分析ではどちらが稼ぎやすいか
一概には言い切れませんが、短期売買であればあるほどテクニカル分析、長期売買になればなるほどファンダメンタル分析が有効といえるでしょう。
短期売買ではファンダメンタルが意識される場面は少なくなり、むしろテクニカル要因での変動が多くなります。スキャルピングトレードやデイトレードでは、エントリー・決済・ストップロスなどを決めるのはテクニカル分析です。
ファンダメンタルで動く機関投資家などはスキャルピングのような超短期売買などははしませんので、相場に与える影響は極めて低くなります。ただし、デイトレードであっても大きな時間足の流れを把握することはとても大切なポイントです。
自分のトレードスタイルによって、どちらの分析を重視するかは変わってきます。自分はどんなトレードが合っているのかじっくり考えてみましょう。
メリットとデメリットを比較する
テクニカル分析のメリット
- 分析によっては精度を高められる
- 視覚的に価格の動きを把握できる
- エントリー・決済・ストップロスなどが明確に決められる
ファンダメンタルズ分析のメリット
- 中、長期的目線で分析できる
- 相場の大きなトレンドを形成するのはファンダメンタルが要因となるケースが多い。
テクニカル分析のデメリット
- シグナルが多く、ダマシが多い
- 数々のテクニカルツールを使いこなすのは難しい
- 過去のデータを使用しているため、将来に適用できるとは限らない
ファンダメンタル分析のデメリット
- 市場がニュースをどのようにとらえるか予測がつきにくい
- 情報を知るまでにタイムラグがある
大切なのは、両者を竹馬のようにバランスを保ちながら使い分けること。
ファンダメンタル分析をして、大まかな相場の方向性を見定めてから、テクニカル分析で売買ポイントを探してみましょう。両者の方向が一致したときに売買をすると、トレードの精度も向上していきます。ぜひ、試してみてください。
まとめ
ここまで、テクニカル分析とファンダメンタル分析の特長を紹介してきました。大切なことは、どちらか一方だけではなく、どちらも併用して使い分けること。大きな視点で経済の動向を見極め、適切なタイミングを見計らってのエントリーがとても重要です。
毎日、少しの時間でもいいので、チャートやニュースを眺めているとバランスよく2つの力を伸ばしていけます。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
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どれも10分ほどで学べる内容になりますので、通勤時間や寝る前のちょっとした時間にご覧ください。